赤ちゃんが生まれて初めての正月に、男の子には魔除け、厄払いのお守りとして破魔弓を贈り、女の子には厄除け、厄払いの願いと無病息災を祈念して送ります。
破魔弓とはその名の通り魔除け、厄払いの効果があるお守りとして古来より用いられてきました。
正月に行われていい弓の枝を試す「射礼」(じゃらい)という行事に使われていた弓矢に由来するとされています。「ハマ」は競技に用いられる“的”のことをさし、これを射る矢を「ハマ矢」、弓を「ハマ弓」と呼びました。
「ハマ」が「破魔」(魔を破る)に通じることから、江戸時代以降、男の子の初正月に破魔弓を贈る風習が生まれたようです。
また弓矢は武勇を示し、力強く健やかに育ってほしいという祈りも込められているのです。

“羽子板つき”は室町時代には行われ、羽子板は正月の贈り物とされていました。 羽根の飛ぶ様子がトンボに似ていることから、子供が羽根つきをすれば、夏になっても蚊に食われないというまじないと信じられていたようです。 また、羽根の球は「むくろじ」という木の実が使われています。「むくろじ」は「無患子」と書くので、「子供が患わない」という意味が込められています。 こうして羽子板は女の子の初正月を祝う贈り物となり、そこには厄払いをするという信仰もいわれているのです。
